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ピースメイカー:ジョン・シナ主演のDCドラマ | 超クセ強なヒーロー&キャスト

観る人を選ぶヒーローもの

この『ピースメイカー』というドラマ、DCのスーパーヒーロー枠を軽く飛び越えてきます。

その理由は、主人公の正義感が歪みまくっているから。「平和のためなら手段を選ばない」という歪んだ正義感の持ち主なんです。

だからこそ観る人を選ぶ作品なんです。そのうえで、本作の評価を信頼性のある海外のレビューサイトで調査してみました。

レビューサイト評価スコア評価ポイントの傾向
IMDb★8.3 / 10約10万件超のレビュー。ジョン・シナの演技、キャラ描写、意外性ある脚本が高評価。
Rotten Tomatoes(批評家)94%(Tomatometer)批評家から圧倒的支持。「型破りなヒーローもの」として革新性が評価される。
Rotten Tomatoes(観客)89%(Audience Score)ユーザー評価も非常に高く、エンタメ性とキャラの魅力が際立っていると好評。
Metacritic(批評家)70 / 100批評家の意見はやや分かれ気味。「ユニークだが過激」との声もあるが概ね好意的。
Metacritic(ユーザー)8.6 / 10一般視聴者からは非常に高い支持。「スピンオフの枠を超えた完成度」と評価されている。

Rotten Tomatoesの94%(批評家スコア)は、ほぼ満点級の高評価。DC作品では稀な快挙です。

Metacriticの批評家スコアはやや抑えめながら、ユーザースコアが8.6と高く、「視聴者の熱量の高さ」を感じさせます。

IMDbとユーザー評価が一致して高いのは、万人受けしにくいブラックユーモア作品では非常に珍しい現象です。

また、アイアンマンやバットマンといったヒーローに比べると、スーツが絶望的にダサい(笑)。

どうですか?明らかに日本人向けではないのがお分かりかと思います!

そしてキャッチーなヒーロー物っぽさとは裏腹に、ブラックユーモア、メンタルの闇、人間の醜さと美しさが混然一体となった、とにかく“クセ強”な作風なのです。

珍味ほどハマる人が多いといいますが、本作はまさにその典型例といえるでしょう。

しかし、観終わった後、妙にじんわりと切なくなるのはなぜなのか…(ネタバレになってしまうので詳しくは言えませんが)。

今回は、不思議な魅力を持つ、ピースメイカーというDCドラマに迫っていきます!

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目次

ピースメイカー:DCドラマのあらすじと世界観(ネタバレなし)

本作は、DC映画『ザ・スーサイド・スクワッド』のスピンオフ作品です。

そのため、ドラマは映画の直後からスタートするという時間設定になっています。

重傷を負った主人公ピースメイカーことクリストファー・スミスはて入院していた病院のベッドで目覚めます。

そして彼は、“平和のためには殺人も辞さない”という矛盾だらけのヒーロー(というか殺人鬼?)ですが、ある任務のためにA.R.G.U.S.という謎の組織の小規模チームに配属されます。

メンバーは皆クセ者ぞろいで、一筋縄ではいかない人間関係が織りなすドラマも見どころのひとつです。

序盤こそ軽妙なテンポで進んでいきますが、回を追うごとに徐々に明らかになる登場人物たちの過去や秘密が、物語を深く・重く変わっていきます。

暴力と笑いの隙間から見えてくる“本当の顔”に、思わずハッとさせられることも。

単なるヒーローアクションではなく、むしろ“人間ドラマ”としての完成度の高さが、本作の最大の魅力なのです。

ピースメイカーの主要キャスト:DCドラマっぽいクセになる人間関係の複雑さが逆にイイ!

『ピースメイカー』というDCドラマの魅力を語るうえで欠かせないのがキャスト陣の強烈な個性と、それぞれが背負う“物語”です。

ヒーローとは思えないほど不器用で複雑な主人公・ピースメイカーをはじめ、一見するとバラバラに見えるチームメンバーたち。

そして、物語が進むにつれて驚くほど人間味あふれる姿を見せてくれます。

それぞれが何かしらの“過去”や“矛盾”を抱えていて、その背景が物語にリアルな奥行きを与えているのです。

ここでは、個性豊かなキャラクターたちと、彼らを演じた実力派キャストを紹介していきます。

ピースメイカー / クリストファー・スミス(演:ジョン・シナ)

主人公ピースメイカーを演じるのは、WWEの元スーパースターでありながら、近年では俳優としても高評価を受けているジョン・シナ。

その存在感はまさに圧倒的です。

彼が演じるピースメイカーは、一言で言えば「壊れた理想主義者」。ネジが一本外れているといった表現が最適かもしれません。

「平和のためなら、なんでもやってやる」という極端な思想を持ちながらも、そこには決して無視できない純粋さがあります。

しかしもしこれを日本で制作したなら批判の嵐になること間違いありません。

ジョン・シナは、そんな矛盾を抱えたキャラにコミカルさと哀愁を絶妙にブレンドして演じています。

筋骨隆々な外見と、時折見せる「え? その反応、子どもかよ……」というような不器用さのギャップが最高で、笑わせておいて急に泣かせにくる、ズルい存在です。

【ジョン・シナ動画】

レオタ・アデバヨ(演:ダニエル・ブルックス)

物語の“良心”とも言えるキャラクター、レオタ・アデバヨ。

演じるのは『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』でも知られる実力派女優ダニエル・ブルックスです。

彼女はA.R.G.U.S.のトップ、アマンダ・ウォラーの娘という複雑な立場にいながらも、どこか親しみやすく、感情移入しやすい存在。

視聴者にとっては、ピースメイカーの“人間性”に最初に気づく人物でもあります。

とくに印象的なのは、彼女が「組織の命令」と「自分の正しさ」の間で揺れ動くシーン。その戸惑いや葛藤は、観ているこちらにも刺さるようで、とてもリアルです。

さらに、彼女のセリフの節々に漂う“本当の優しさ”が、チームにとって癒やしのような存在感を放っていて、「この人、いなかったらこのドラマ破綻してるな……」とすら思えるのです。

【ダニエル・ブルックス インタビュー動画】

エイドリアン・チェイス / ビジランテ(演:フレディー・ストローマ)

この作品で最も“読めない”キャラ、それがビジランテ。

演じるのはイギリス出身の俳優フレディー・ストローマで、『ハリー・ポッター』シリーズのコーマック役でも知られています。

彼のキャラは、「怖いのか、面白いのか、危ないのか、愛すべきなのか、全部混ざってる」という感じで、毎話予測不能。

ピースメイカーを「兄貴」として心酔しているものの、その忠誠心もどこかズレていて、笑えるけどちょっと怖い。一言で言えばサイコパスに近いものが…。

ビジランテは、正義感から行動しているようでいて、実は“痛みのない暴力”を楽しんでいる節すらある。

でも、それをあえてナチュラルに演じるフレディー・ストローマの演技が光ります。表情一つ、間の取り方一つで、「この人、ヤバいけど嫌いになれない……」と思わせるのは、本当にすごい。

【フレディー・ストローマ インタビュー動画】

エミリア・ハーコート(演:ジェニファー・ホランド)

チーム内で最もクールでプロフェッショナルな存在、エミリア・ハーコート。

演じるジェニファー・ホランドは、実際にジェームズ・ガン監督のパートナーでもあり、本作における彼女の存在感はまさに“監督の分身”のようでもあります。

一見すると「感情を見せない冷たい女性エージェント」ですが、話が進むにつれ、彼女の中にも確かに揺れる感情と葛藤があることが見えてきます。

ピースメイカーとの距離感が変化していく様子も見どころのひとつ。単なる恋愛要素ではなく、“信頼”や“認め合い”といったテーマを繊細に描いている点が素敵です。

【ジェニファー・ホランド インタビュー動画】

クレムゾン・マーン(演:チュクウディ・イウジ)

チームの現場リーダーとして任務を指揮するクレムゾン・マーン。

演じるチュクウディ・イウジは、舞台出身の俳優であり、その重厚な存在感がマーンというキャラクターに厚みを与えています。

その演技には常に緊張感があり、視聴者が「この人、本当に味方なのか?」と疑いながら観てしまう、そんな不穏な空気を漂わせているのも見事です。

彼のキャラの魅力は、「命令する立場」でありながらも葛藤や秘密を抱えていること。

特に後半にかけて明かされていく事実が、物語を大きく揺るがすことになります。

【チュクウディ・イウジ インタビュー動画】

ジョン・エコノモス(演:スティーヴ・エイジー)

見た目はちょっと頼りなさげなオジサンですが、実は非常に有能なA.R.G.U.S.のサポートエージェント。

ピースメイカーに地味にいじられながらも、静かに支える大黒柱的な存在です。

スティーヴ・エイジーはコメディ畑の俳優だけあって、セリフ回しや間の取り方が抜群。

彼の存在があることで、チームのやり取りが格段に人間らしくなっており、視聴者がキャラクターたちを「友だちのように感じられる」空気感をつくり出しています。

個人的にはこういう役回りの人が一番好きです。

【スティーヴ・エイジー インタビュー動画】

オーガスト・“オーギー”・スミス / ホワイト・ドラゴン(演:ロバート・パトリック)

最後に紹介するのは、ピースメイカーの実父であり、物語の根底に関わるキーパーソン、ホワイト・ドラゴン。

演じるのは名優ロバート・パトリック。

あの代表作『ターミネーター2』の敵役T-1000で知られるあの人です!本作でもあの不気味さがしっかりと反映されています。

ピースメイカーがどれほど歪んだ信念を持つようになったか、それを形づくった張本人とも言えるこのキャラ。

その存在は、単なる“悪役”ではなく、「親と子」「過去との決別」というテーマを象徴する重要な役割を果たしています。

【ロバート・パトリック インタビュー動画】

ピースメイカーは中毒性のある演出がたくさん | いい意味でDCドラマっぽくないかも

一見するとド派手で荒々しい映像ばかりが目立つ本作ですが、よく観ると実に計算されたカメラワークと色彩設計がなされています。

たとえば、ピースメイカーの住むトレーラーハウス(ヒーローがトレーラーハウス住まいとは…)。

あの空間は一見、散らかっていてどうでもよさそうな場所に見えますが、彼の孤独や心の乱れを象徴するように配置されている小道具が多く含まれています。

壁に貼られたポスターや、ベッド横の棚にある古びたカセットテープなど、“彼が止まった時間”が静かに映像で語られているのです。

さらにアクションシーンでは、突然ロングショットになったり、手持ちカメラ風のブレが入ったりと、まるで観ている側が戦場にいるかのような臨場感を演出しています。

これは映画レベルのクオリティと言っても過言ではありません。

それでいて、突然ポップな色彩に切り替わったり、シーンのトーンが思いっきり明るくなったりする瞬間もあり、その緩急の差が視聴体験に中毒性を生んでいます。

音楽センスが異常に良い─物語と完璧にシンクロするサウンドトラック

このドラマで流れる音楽はただの雰囲気つくりという目的ではありません。

主に80〜90年代のハードロックやグラムメタルが多用されており、一貫した音楽の世界観がドラマのトーンと見事にマッチ。

スキッド・ロウやユーロピーン、クワイエット・ライオットなど、往年のバンドがガンガン流れるので、音楽ファンにとってもたまりません。

たとえば、ピースメイカーが過去と向き合うあるシーンでは、突然哀愁漂うバラードが流れます。その歌詞がまるで彼自身の独白のようになっていて、セリフ以上に胸を打つ場面になっています。

ブラックユーモアと皮肉の効いた笑い─ただのギャグじゃない

『ピースメイカー』の笑いは、いわゆる軽口とはひと味違います。

下ネタや悪趣味ジョークも含まれますが、その奥には必ず「社会批判」や「キャラの本音」が隠されています。

例えば、ピースメイカーとビジランテの何気ないやり取りの中には、「暴力とは何か」「仲間って何だ?」という深い問いが混じっていたりします。

一見ふざけているのに妙に考えさせられる……。

さらに、自己矛盾をそのまま笑いに変えてしまうセリフ回しも多く、「自分の正義に酔っているのか、それとも壊れかけているのか分からない」ような、視聴者を不安と共感で揺らす場面が随所に見られます。

このドラマの笑いは気楽なエンタメではなく、感情のスキマに突き刺さる、ちょっと痛い笑いといえるでしょう。

日本にはない感覚のユーモアかもしれませんが、結構好きです。

緻密な構成と伏線の妙─後からジワジワ効いてくる設計力

一話一話は軽妙なテンポで進みますが、実は全体を通して緻密に設計された伏線が張り巡らされています。

それは、キャラクターの過去、人間関係、行動原理、さらには何気ないセリフや背景のオブジェクトにまで及びます。

初見では「なんか変なダンス」「意味不明な会話だな」と思った部分が、終盤で「あれ伏線だったの!?」とつながっていく快感は、このドラマの中毒ポイントです。

特にオープニングのダンス。あまりにシュールすぎ…。

また、エピソードの構成も巧妙で、前半にちりばめられた“違和感”が後半で次々と意味を持ち始め、「一話完結ではない連続ドラマの醍醐味」を存分に味わえる構造になっています。

見逃してほしくない、“音・映像・台詞”の三重奏

この作品では、音(セリフ+音楽)、映像、構成がすべてリンクしながら物語を語っているのが最大の特徴です。

それぞれが独立して強く、でもバラバラに感じさせない絶妙な融合。まるで三つの楽器が一つの旋律を奏でているかのようです。

観ていると、「あれ、この作品、なんかすごく気持ちいいな……」と感じる瞬間が何度もあります。その“気持ちよさ”の正体が、まさにこの三重奏なのです。

ピースメイカーのキャストはやっぱりジョン・シナが最適!

『ピースメイカー』は、一見すると荒々しくて雑多で、不謹慎なジョークすらある“騒がしいドラマ”に思えるかもしれません。

でもその裏には、映画並みの演出力、音楽へのこだわり、テーマ性を含んだ構成と脚本がガッツリ詰まっている。だからこそ、一見ふざけたシーンにも“意味”が宿っているのです。

ふざける演出がこんなにもハマっている理由は、ジョン・シナの演技があるからこそかもしれません。

本人は大真面目なのにどこか面白いという雰囲気は本作を観ればわかります。

そして、表面的にはヒーローvs悪という単純な構図に見えるかもしれません。

でも、実際に描かれているのは「正義とは何か」「平和とは何か」「人はどうやって自分を許すのか」といった、深いテーマです。

ピースメイカー自身がその象徴。

殺人を正当化する信念を持ちつつ、その根底には父親への恐怖、愛されなかった過去、自分でも自分を信じきれない弱さがある。

その矛盾と葛藤が、物語にとてつもない深みを与えているのです。

おわりに:DCのなかでも異色のドラマ:ピースメイカー、観ないのはちょっと損かも

『ピースメイカー』は、暴力、笑い、痛み、友情、孤独――そんな複雑な感情がごった煮のように詰め込まれた、類を見ない作品です。

DC作品の中でもここまでぶっ飛んだ設定のドラマは本作くらいかもしれません。

「ヒーローなのに、こんなに面倒くさい人間でいいのか?」
「笑ってるのに、なぜか泣きそうになる」

そんなふうに心をかき乱されながら、ふとした瞬間に自分自身を投影してしまう不思議な魅力があります。

知名度こそ高くないけれど、観た人の心には確実に残る。そんな隠れた名作として、この作品がもっと知られるようになればいいなと、心から思います。

決して派手ではないけれど、観た人だけが知っている“特別な記憶”になるドラマ。まさに、“今こそ発掘したい隠れた傑作”です。

この作品が好きならこれもおすすめ!

『ザ・ボーイズ(The Boys)』

超人=絶対的な正義?そんな概念を粉々に打ち砕く問題作。ブラックユーモアと道徳的ジレンマが『ピースメイカー』に近いです。ヒーローの裏側にある“闇”を覗きたい方におすすめ。

『ドゥーム・パトロール(Doom Patrol)』

こちらもDC作品で、奇妙で壊れたヒーローたちが集う異色のドラマ。笑えるのに泣ける、キャラが濃すぎる、でも愛おしい。そんな体験ができます。

『レギオン(Legion)』

マーベル作品ながら、心理描写と映像表現が異次元レベル。混乱、感情、幻想……視覚的な刺激がクセになるドラマです。『ピースメイカー』の“壊れた美しさ”を気に入った方には刺さるはず。

また次回も、皆さんがまだ知らない素晴らしい作品との出会いをお届けできるよう、路地裏の探索を続けてまいります。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

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