有名じゃないけど面白い!寝不足必至の作品を集めました

パーソン・オブ・インタレスト | AI社会の今こそ観たいSFクライムドラマ

AIによる超リアルな犯罪予知社会

ある日、誰かがあなたの危険を“先に知っていた”としたら?

本作は2011年に放映された海外ドラマで、未来を予測するシステムをめぐる物語です。

「監視社会」を題材にしたドラマは数あれど、『パーソン・オブ・インタレスト』ほど“今この時代”を予見した作品は、そう多くありません。

SFの顔をしたクライムドラマでありながら、日常の延長にありそうな現実味が妙に生々しい…。

今から約15年前の作品ですが、この時すでに現在の生成AIを予見していたかのような内容です。

全米では大人気となったドラマですが、日本ではあまり知られていないません。いや、むしろ“知られていない”からこそ、今観る価値があるのかもしれません。

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『パーソン・オブ・インタレスト』とは?:あまりにも静かで、あまりにも鋭いサスペンス

舞台はニューヨーク。

防犯カメラ、通話履歴、交通記録、SNSの投稿……私たちが日々何気なく残しているデジタルの“足跡”をつなぎ合わせた先に、ある“予測システム(通称:マシン)”が存在します。

システムは国家によって秘密裏に運用され、テロを未然に防ぐための情報を分析しているのですが……実はそのシステムは、一般市民に関する危険な予兆も同時に拾ってしまうのです。

そして本作の面白さはなんといってもストーリー展開!

完全に予測不能なうえに、「今日の味方は明日の敵」のような人間関係が怒涛のように迫ってきます。

各話の終盤あたりにそれが散りばめられているので、「話の持っていき方がうまいなぁ~」と思いながら、次のエピソードを観たくてウズウズしている自分に気付くはずです。

フィンチとリース――「見捨てられる命」を救うために

この“予測システム”の開発者は、ハロルド・フィンチ。

天才的なプログラマーでありながら、世間からは姿を隠して生きる謎多き人物です。

彼がひそかに救いを求めたのが、元CIAの工作員ジョン・リース。冷静沈着で寡黙、しかし戦闘能力は抜群。

この“無骨な男”と“知の鬼才”がチームを組み、システムが弾き出す“数字”――つまり、犯罪に関与するであろう人物の社会保障番号を手がかりに、未来の犯罪を阻止しようとするのです。

予測不能な構造と、複雑に絡む人間模様

ここで面白いのが、「数字」からは“被害者”なのか“加害者”なのかさえ分からない、という点です。

ただの情報から真実を読み解きながら最も適切な対処方を選択していく彼らの姿には、単なるアクションではない重みがあります。

物語が進むにつれて、フィンチとリースのチームに新たなメンバーが加わります。天才ハッカーのルートと、元諜報機関の工作員サミーン・ショウです。

特にルートという キャラクターは最初本当に理解できませんでした。敵なのか味方なのか、何を考えているのか全く読めない。でも、だからこそ面白いんです。

そして、このハッカー「ルート」演じるエイミーアッカーは正統派の超美人です!

この4人の関係性は、見ていて本当にハラハラします。それぞれが異なる過去を持ち、異なる動機で行動している。

時には対立し、時には協力し、時には裏切りすら疑われる。こんなに複雑で人間味あふれる関係性を描いたドラマは珍しいです。

本作では単なる「正義vs悪」では片付かない、微妙な心理戦と信頼のグラデーションが描かれます。

裏切り、執着、信念、孤独。誰が味方で、誰が敵なのかさえ曖昧なまま、視聴者は常に“何かが隠れている”感覚に包まれます。

毎回、小さな謎が積み重なり、気がつけば巨大な物語の中に引きずり込まれている。この感覚、なかなか味わえません。

他とは違う静けさと演出

銃撃戦やスパイアクションは確かにあります。

しかし、このドラマの本質はもっと静かで知的です。情報をどう扱うか、信頼はどこから生まれるのか、自分の正義をどこまで信じていいのか。

特筆すべきは映像の演出です。監視カメラ風の視点、データ解析のインターフェース、そして無機質でどこか冷たいBGM。

それだけでなく、“予測システム(通称:マシン)”が主人公たちに警告を送る方法がめちゃくちゃリアルなんです。

敵対組織に勘付かれることを防ぐためにパソコンに表示するのではなく、あえてアナログな方法を使うのですが、「はぇ~…」と感嘆するような通信手段をとるんです。

このあたりは観どころの一つです!

観終わったあとに、自分のスマホやPCのカメラがなんとなく気になってしまう。日常に少しだけ“余韻”を残すのが、本作の静かな魔力です。

「伏線が凄い」と一言で済ませたくない、骨太な構造

伏線の張り方がとにかく巧妙です。

1シーズン目ではただのサブエピソードだと思っていた出来事が、数シーズン後に「えっ、そう繋がるの?」と唸らされるような驚きに変わるのです。

そして、物語が進むにつれ「マシン」という存在そのものが、ただの道具ではなく“意志を持つ存在”のように感じられてくる瞬間があります。

このあたりの描写は、AI時代に突入した今だからこそ、よりリアルに、より深く刺さるはずです。

関連作品のおすすめ

ミスター・ロボット(Mr. Robot)

天才ハッカーが主役の心理スリラー。社会構造への批判や、視聴者の価値観を揺さぶるストーリー構成は『パーソン・オブ・インタレスト』と通じるものがあります。とにかく先が読めない展開と、不安定な主人公の内面描写が絶妙です。

オールモスト・ヒューマン

人間と感情を持つアンドロイド「シンセティック」がバディを組み、犯罪に立ち向かいます。主人公の刑事ジョン・ケネックスは、過去の事件で相棒を失い、アンドロイド嫌いですが、旧型で感情プログラムを持つアンドロイドドリアンとコンビを組むことに。

ウエストワールド

人工知能と人間の関係を深く掘り下げた、もう一つの傑作です。「パーソン・オブ・インタレスト」でマシンの存在に魅力を感じた方なら、きっとハマります。ただし、こちらはもう少し哲学的で、理解するのに時間がかかるかもしれません。

まとめ:生成AIが話題の時代だからこそ観てほしい!

派手な予告編も、SNSでの盛り上がりもない。

けれど、だからこそ『パーソン・オブ・インタレスト』をまだ観ていない人には、一つの“発見”の喜びがあります。

物語のテンポは、決して速くありません。むしろ、じっくりと噛み締めるタイプの作品です。でも、その静けさの中に、鋭い問いと、見事な脚本、そして忘れがたいキャラクターたちが詰まっています。

特に後半シーズンの展開は、本当に息をするのも忘れるほどでした。

こんなに感情移入できるキャラクターたちは、他のドラマではなかなか出会えません。

フィンチの静かな正義感、リースの隠された優しさ、ルートの狂気じみた愛情、ショウのクールな外見の下にある繊細さ…それぞれが本当に魅力的です。

ドラマを観たあと、ちょっとだけスマホを伏せてみたくなる。そんな体験ができる作品でした。

また次回も、皆さんがまだ知らない素晴らしい作品との出会いをお届けできるよう、路地裏の探索を続けてまいります。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

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